2020年以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック下での摂食障害やボディ・イメージの問題の悪化が報告されています。日本も決して例外ではなく、特に小中高生の神経性やせ症患者の増加が指摘されています。
Family-Based Treatment(FBT)は、児童・思春期の神経性やせ症治療の第一選択肢として世界的に推奨されている治療アプローチです。FBTでは、患者は家族の力を借りながら、家庭で病気からの回復に取り組みます。ただし、多くの家族にとって、神経性やせ症という病気は当事者となって初めて対峙するものであるため、病気についての理解を助け回復の水先案内人となれる効果的なFBT治療者、そして治療チームの存在が必須です。
本講座では、長年摂食障害治療に携わってきた各領域の専門家が、それぞれの立場から効果的なFBTの実践について解説します。FBTを実践するために必要な基本的な知識だけでなく、実際の症例を通じて、治療の過程でしばし浮上する様々な事柄をFBTではどのようにアプローチするのかについての理解も深めていただけます。
DAY 1は、FBTの理論と実践のための基礎知識、そしてFBT治療者が家族にとっての効果的なコンサルタントであるために必要な再栄養の知識やノウハウを学んでいただきます。また、日本では数少ない摂食障害の専門医としてFBTをいち早く取り入れ、既に多くの実践経験がある小児科医の井口敏之先生に、日本の医療現場に合わせた実践のコツを余すところなくレクチャーしていただく予定です。
DAY 2は、実際の事例をもとに、それぞれの治療過程で浮上した重要なテーマに関して、『家族の力で拒食を乗り越える:神経性やせ症のための家族療法ガイド』の原著者であるマリア・ガンシーが解説し、参加者の質問に答えます(逐次通訳付き)。
FBTを初めて学ぶ方はもちろん、既にFBTについての基本的な知識や実践経験をお持ちの方々にとっても、学びのアップデートをしていただける充実の内容となっておりますので、ぜひともふるってご参加ください。
【日時】2022年3月19日・20日(土・日)10:00開始〜16:00終了
※DAY1のみアーカイブあり(ケースは除く)、DAY2は当日のライブ配信のみ
TASTEオンライン講座
「オンラインで学ぶFamily-Based Treatment:基礎知識と治療のセットアップのコツ
★特典映像★ 『家族の力で拒食を乗り越える:神経性やせ症の家族療法ガイド』原著者 マリア・ガンシーによる特別講義付き」
として特別編集し、販売しています。
【詳細とお申込】
https://taste-jp.teachable.com/p/fbt12/
【PR動画】
https://youtu.be/h1wEf5RwM3s
【対象】
摂食障害治療に関心のある専門家(心理士/医師/管理栄養士/看護師など)
心理学/医学/栄養学/看護学などの領域で学んでいる大学院生
※摂食障害を抱えるご本人やそのご家族のお申込みは受け付けておりません。
【参加費】終了しました1日参加¥16,000、両日参加¥28,000
【プログラム】終了しました▼Day1:FBTの基礎知識と治療のセットアップのコツ
FBTの理論と実践のための基礎/講師:荻原かおり(心理士)
FBT治療者がもっておくべき再栄養についての知識/講師:染原風生(管理栄養士)
小児科医が外来・入院でおこなうFBT/講師:井口敏之(小児科医)
▼Day2:事例を通じて学ぶ効果的な実践のヒント
実際の事例からみる、治療上の困難の対処法/講師:Maria Ganci(逐次通訳付)
事例① 『小児科病棟への緊急入院中にFBTを導入したAN症例』/宮脇大(児童精神科医)
事例② 『子の怒り、親の不安、および親子間の葛藤の扱い方について』/村松朋子(心理士)
事例③ 『子の不安および並存する心理的問題の扱い方について』/白石直(児童精神科医)