ボディ・プロジェクトは、摂食障害のリスク要因に関する長年の研究に基づいて開発され、これまで125ヵ国・計350万人を超える若い女性たちが参加した実績をもつ、現時点で最もエビデンスのある摂食障害予防プログラムです。参加者は、週1回・計4回のグループセッションにおいて、社会に広く浸透するやせ理想を批判的に見られるようになるための様々なワークを行います。プログラムの効果を検証するこれまでの研究からは、 ボディ・プロジェクトへの参加が、やせ理想を支持する考え方や行動様式、自分のからだへの不満、ネガティブな気分、ダイエット行動、そして摂食障害症状の低減などの結果をもたらすことが分かっています。また、3年間のフォローアップ期間において、摂食障害の発症が60%予防されることも明らかになっています。これは、このプログラムに若年女性100人が参加したと仮定すると、3年間に摂食障害を発症する人を9名減少させることを意味します。近年では、オンラインでグループを実施するためのプロトコルや、男性やLGBTQの方向けのボディ・プロジェクトも開発されています。
ボディ・プロジェクトの目的
1)現代社会における「理想的な見た目」とはどんなものか、その理想はどこから来ているのかについて考えること
2)「理想的な見た目」を追求することの弊害を検討すること
3)非現実的な美の基準を押し付けてくる社会の圧力に対して、どのように抵抗できるかについて考えること
4) 自分のからだについてよりポジティブな言葉で語れるようになること